人が植物のたとえを登場させて言葉を紡いできたのは、
人が植物から多くを感じ取ってきたからなのでしょう。
「言葉」という言い方を普段使っていても
そのことを意識しないでいました。
言葉は言の葉っぱなのです。
「ムーミン」に植物を観察するヘムレンさんがに出てきていたのも
なるほど意味のあることだったんですねー。
種田山頭火の
ふまれてたんぽぽ ひらいてたんぽぽ
とか、
八木重吉の
花はなぜ美しいか
ひとすぢに咲いているからだ
とか、
心に響く言葉が
美しい挿絵とともにどのページにも
散りばめられています。
人の心を種として葉っぱのように言葉が生まれてくる。
警句集はさまざまあれど、植物関連のものは
少ないようです。
この本を読むと、なんで今までこういう本に出会わなかったんだろう?
と思います。