オーガスト・プルマン。顔に障害がある男の子。
見かけがちょっとでも変わってると、とやかく言ってまず排除する、
っていうことが世の中多い。
もっとうがって考えると、
変わってなくても、新しく入ってきたものはまず排除、
っていうこと(人)が多いかも。
気分がネガティブになっているときは、
そういう思考回路になって、世の中がいやになったりする。
けど、そうじゃない人たちもほんとうは少なくない・・
その一人、オーガストのママ。
「いつどこにでも意地悪な人っているのよ。
でも、いい人がお互いに見守ったり助けあったりしているの。」
こう思って毎日を送りたいもんです。
学校でほとんどの子が彼を汚いもの扱いするなか、
そんな子たちの気が知れない、
っていう感覚を持ち続けられる子がいる。
サマーという女の子。
この子が突破口になったことが大きかったのだと思う。
動物の純真さ、人間に与える安らぎも描かれていました。
オーガストの家のデイジーは、ホームレスから20ドルで買った犬。
家族で心からかわいがっています。
犬と人間が互いに、与え、与えられている感じです。
最初の100ページくらいまで、
それほどおもしろく感じないまま読んでいるうち、
そのあと、はいり込んでいきました。
『二日月』も、きょうだいがしょうがいを持っているお話で
この『ワンダー』と共通な部分があります。
障害を持つきょうだいをみんなに見られたくない、と心のどこかで思う気持ちも描かれています。
丘修三『ぼくのお姉さん』というお話も思い出しました。