本屋。
本屋は、いいところです。
本屋には知があって、
そこにいる人はきょう、知識に続く道を歩き始めることができる。
あたふたとやたらに急いで行動することのほうが
それより大切だということがあろうか?
本屋は本や雑誌を買い求めるためだけに来るところではない、
ってほんとうです。
黒人が書いた黒人のための本を売る店をやっていた
ルイス・ミショーの生涯を
調べに調べて書かれた本。
ずいぶん理解がある白人だって
「わたしたち」と言って、
黒人を外(上)から見る目を持つことに変わりなかった。あるいは現在も。
最初の40ページほどはわたしにはあまりおもしろくなく、
ルイス44歳、本が5冊と店、お金が100ドルで本屋を始める、
っていうところからおもしろくなった。
最低限の、「本を読まなきゃだまされる」っていうところから始まり、
本を読むことで得られるほほえみは胸を温めてくれ、
涙は心を洗ってくれる・・
というところへ来る。
ミショーさんは
すさんでいる人には
話をしたり、座らせてページを開けて見せたりして
心を耕していくこともあったという。
生きるって、辛いことばかりだけど、
本とともに暮らして進んでいくんだ。
(一般論でもあるような自分への呼びかけであるような)
知識が不要なときなどない。
本を読んで
まず自分の考えに、次に自分自身に自信をもって
生きていこうよ。
語り手がいろんな人に変わる手法で
イラストも多いので読みやすい・・