というタイトルのついた、
いろんな人生のお話を集めた本を読んでいます。
浅田次郎選で集められた作品の数々。
そこに出てくる人びとは、いわば、
与えられた境遇に逆らわずに生きる人びと。
どうするのが「いい」のか考え考え、
それぞれが「いい」と結論した道を
選んでいく。
「いい」道はその人によって違うし
選んだ道が最善なのかどうかは
誰も決められない。
自分が選んだ道は他人から見れば良くないかもしれない。
選んだ時点で自分が「いい」と思うなら
それでいいとしか言いようがない。
「負けるが勝ち」のことも往々にしてある。
悲劇的に見える人生がほんとうに悲劇ともかぎらない。
ああ、生きるってこんなに苦しい。
ああ、幸せってこんなにいろんな形がある。
などと、慰められたり悟らされたりする本なんです。