神保町のブックハウスカフェで
ささめやゆきさんの本を集めて展示していました。
>>神保町のブックハウスカフェ
で、以前読んだ『ヴァンゴッホカフェ』を思い出しました。
ヴァンゴッホカフェでは、
お客たちにも魔法にかかるので、
そこで起こる不思議なできごとを
だれも不思議と思わない。
いるはずのない動物もいるし、
けんかしていたはずだけど仲直りしているし・・・
ある年のクリスマスイブ、
かつて劇場に出演していたスターが店に現れる。
いっしょに出演していた青年の写真を持って。
青年の背後には立派だった劇場が写っている。
老スターは生涯に一度の真の友情を知ったこの場所で
クリスマスイブを過ごすのです。
いろんな人が、ヴァンゴッホカフェの魔法をとおして、
自分のほんとうに大切なことに気づき、
そこへ戻っていきます。
だれもが、大切なことに気づくことはある。
現に個人的に日記を読み返してみたりすると
「けっこういいこと考えてるのにな~」と思う。
けれども、それを生活に「活かす」のは、難しいもんです。
なんでこれを
人生をもっとましにするために活かせないのかね~
と、つくづく思う。
ヴァンゴッホカフェへ行って
その魔法にかかりたい。
そうして、ほんとうに自分にとって大切なことに戻って、
つらぬきたい!
静かな文章を読んだあとに、
そういう悲しくも強い望みが湧いてくる作品です。