なぞはいつも、人の心の奥から来る

黒髪の少年は、どうやら2つの名前を持っているらしい。

それに気づいた級友ココとトモが、その謎を探ろうとする。
だが、その謎は思ったより深かった・・

歴史の授業で十字軍の戦いについて説明していたガブリッチ先生も、
過去に何か秘密を持っている。

そして、謎を解くために2人が上陸した島で出会う、
顔に傷のある男も、黒髪の少年の秘密に深く関わっているらしい。

戦争や宗教をテーマにした話なのかと思うと、必ずしもそうではなく、
もっと、人の心に関わる話と言えそうです。

ココとトモが、相手の言動から自分を振り返る気持ちが
読者としてもうなづける、説教くさくない形で描かれます。
学校の勉強や狭い人間関係にとらわれやすいわたしたちを
もっと広い世界を見ようよ、と誘ってくれて、
人をうらやむ心を溶かしてくれます。

この本も、表紙と裏表紙の絵が、読む前と読んだあとでは、
違って見えてきます・・

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