死ぬまではたしかに生きよう

みじかい話が7つ。
どれもテーマが生きることにつながっている。
壮絶な逸話ではない。
・・・けれど、壮絶に感じられない書き方をしているだけなのかもしれない。
そこにひそむ真実は、壮絶そうな逸話よりはるかに深いようにも思う。

「クマのあたりまえ」で
足をかいて歌って食べて寝てにいちゃんに会えること
が、あたりまえのこと、
でも、ひとたび失われると二度と手許にもどってこない。かわいい2頭の後ろ姿は
ひとたび失われれば永遠にこの世にないものになる・・

「朝の花火」なんか
きわめてのんきな雰囲気のうちにお話が進むけれど
ああ、人(じゃないけど)って、
こんなに心が高貴なのかもしれない、
という
美しいがゆえの、底知れないはかなさが
おもいっきりにじみ出てくるお話です。

 

 

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