「できることはできる、できないことはできない
って自分で区別すること。」
美容院のナオコ先生が12歳のまゆ子にこう言う。
実践するのがむずかしいけど、
気持ちが楽になるという面もある。
がんばっちゃう人、
自分でなんとかしなくちゃと思いすぎる人には
妙薬になる言葉かもしれない。
そういうナオコ先生自身も、
まゆ子となかよしになった年上の女の子サワちゃんも、
サワちゃんと血のつながってない弟の颯太も、
まゆ子の母の里美さんも、
みんな、今までに人には話しずらい秘密を抱えてる。
すっからかんに秘密のない人なんて
つまんない!
ぐらいに思って、
自分の過去の暗さも今の悩みも
そういう中のひとつに過ぎないんだな、
という気になったりします。