絵がいい、文がいい、表紙もいい。

本を読む姿を描いたイラスト、っていうだけでも
本好きにはたまらなくいい。
表紙の色合い、デザイン、フォントも、
なんだか本好きを刺激する。
で、文が、穏やかで忙しそうでなくて、いい。

「という、はなし。」っていうのは、
筆者のお父さんの口ぐせだったとか。
気負いがなくて、これもいい。
大した話じゃないけど、ちょっとおもしろいでしょ?
っていう感じで。

昔の人たちって、ちょっと荒唐無稽に近いような話を
いっぱい持ってた、っていう気がします。
今になると、人権とか安全とかそういう観点から
言いづらいことやりづらいことが
昔は平気だったから。

電車が川の上の陸橋を渡るとき、密かに電車の外にぶら下がってる人がいる、とか、
今なら絶対非常停止ボタンで阻止されるようなことが起こっちゃったり。
(これはわたしの父の「という、はなし」)

いろんなことが違ってきたけど、
昔のほうが良かった面もあれば、
今のほうが良い面もたくさんある、ってことだな、と思う。
例えば、人権人権って言いすぎて、
言葉の面だけがんじがらめになって、
心では差別してるってこともある。
だけど、女の人が働くのがあたりまえになって
特別に能力のある女だけじゃなくて
普通の女も生きやすくなったと思う。
男の意識も変わってきましたしね。

なんか話がずれてきた。

『という、はなし』は、イラストが先に描かれて
そこへ文章をつけたものだそうです。
本好き、忙しがるのきらい、な人は
「そうだよね~、ほんとに」
と感じながら1ページ1ページ惜しみながら
めくって味わえる本だと思います。
絵を描いたフジモトマサルさんは、2015年に
亡くなったんですね。若すぎる・・
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書店で見て「買うしかない・・」と感じました。

吉田さんの名前は、ここでも見ました。↓↓
『罪と罰』を読まない』4人のやりとりがおもしろく楽しく読めました。