けっこう分厚いんだけど、
章立てが細かく、80にも分かれているので読み進めやすいのです。
そのうえ、ページごとにあるかと思うくらいたくさんの挿絵が
分厚さを感じさせません。
題名を見ても最初の一瞬は不思議にも思わない。
次の瞬間に、ロボットって野生になれるんだっけ?
という疑問がわいてくる人もいるでしょう。
私の場合は、かなり時間がたつまでその疑問にすら
行きつきませんでした。
貨物船が沈没して積荷のロボットが海に投げ出されたんです。
好奇心旺盛なラッコが、全ての事の始まりを作りました、意図せず。
そして、ことは展開していくのです。
野生には悪意はなく、そして野生は残酷でもあります。
けれど、絆はだんだん育っていきます。
だんだん育っていくもんなんですね、絆は。
時間をかけて少しずつ。
接点がないはずの野生とロボットが「心」を通わせるのは可能なんでしょうか?
児童書に分類されていますけど、
大人も味わって読みたい世界が形成されています。