日暮れまえの魔法の時間・・静かに力づけてくれる

人と比べてなんで自分ってこんなにだめなんだろう・・
と、落ち込むことはしょっちゅうある。
っていうか、つねにそうだ・・

そんな人を、夢の世界にふっと誘い込んでくれて
なんとなく力づけてくれるおはなしが
『とびらをあければ魔法の時間』
でしょうか。

「わたし」がいつも通るけど降りたことのない駅で
降りて歩いていると
「すずめいろ堂」という小さな家がある。
木の扉に
「注文の多い料理店」の山猫の店みたいな札が
かかっていて
<ためらいはいりません。すずめいろどきです。中へどうぞ。>
と書いてある。
中にはいると
言葉でなぐさめたりするのではなく、
動物たちがふつうに
「わたし」を迎えてときを過ごすのが
かえって心地よく感じます。

大きな字で、小学校1年生にも読める本です。
でも、ゲーテの詩のことばがなにげなく書かれていたりして
おとなはおとななりに味わえる面もあって、
静かに力を運んできてくれる、そんなお話。

で、表紙や本文の絵を描いている人が高橋和枝さんという人ですが
どうも見たことある絵だなー
と思っていたら、思い出しました。

以前に神保町の文房堂さんで見かけて
どうしても買いたくなって買っていた本
『くまくまちゃんのいえ』。
2015-02-18 001

2015-02-18 002

このくまくまちゃんの話も、
くまくまちゃんと
その家を訪ねる「ぼく」との二人(?)の関係が
自然で静かでゆっくりで
とても惹かれたのです。

二人の会話は「あまりはずまない」のです!
でも、「あまりはずまない」のは
悪いことではないんです。
気まずいとか つまらないとかいうことではないんです。
無理してしゃべることが快適なこととはかぎらない・・
そういう関係のほうが好きな二人もいる、
ってこと。

『とびらをあければ魔法の時間』の作者は
高橋さんではなく
朽木祥さんという方ですが
そういえばくまくまちゃんのおはなし読んだなー
と思い出すような似たところがあります。

おとなもたまにこんな童話・・いいですよ。
おやすみ前なんかに最適かも。

 

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